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文献詳細

雑誌文献

精神医学37巻9号

1995年09月発行

文献概要

研究と報告

Panic Disorderの臨床症状についての検討—207名の患者群におけるクラスター分析の試み

著者: 村下淳1 塩入俊樹1 高橋三郎1

所属機関: 1滋賀医科大学

ページ範囲:P.943 - P.949

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 【抄録】207名のpanic disorder(PD)患者群に関してpanic attack(PA)時に認められる13症状と予期不安および空間恐怖を加えた合計15項目の臨床症状についてクラスター分析を行った。
 結果は上記15症状は大きく3つに分類された。
 第1群:呼吸促迫,窒息感,発汗,嘔吐・嘔気,紅潮・冷感。
 第2群:死の恐怖,気が狂ったり何か制御できないことをしてしまうという恐怖,しびれ感やうずき感,胸痛ないし胸部不快感。
 第3群:めまい感,心悸亢進,離人感,身震いおよび振戦,空間恐怖,予期不安。
 以上より,PDが呈する多彩な臨床症状には,各々の症状同士の間に様々な関連性が存在しており,PDにおける症状を階層的にとらえる必要性を示唆させた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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