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文献詳細

雑誌文献

精神医学38巻1号

1996年01月発行

文献概要

短報

抗てんかん薬がせん妄に有効であった脳血管性痴呆の1例

著者: 堀口淳1 助川鶴平2 伊賀上睦見3

所属機関: 1愛媛大学保健管理センター 2牧病院 3聖路加看護大学

ページ範囲:P.103 - P.105

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 痴呆患者のせん妄に対する薬物治療としては,haloperidolなどの抗精神病薬やtiaprideなどが頻用されているが,過鎮静や薬物性パーキンソニスムが発現したり,benzodiazepine系剤と同様に,眠気や脱力などのために,転倒事故などを招来することもある。今回筆者は,haloperidolなどが有効でなく,phenobarbitalとclonazepamとの併用投与がせん妄に奏効し,良好な経過が得られた脳血管性痴呆例を経験した。痴呆患者のせん妄に抗てんかん薬が奏効したという報告はなく,貴重な症例と考え報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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