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文献詳細

雑誌文献

精神医学38巻10号

1996年10月発行

研究と報告

てんかん発作の再発—10年間以上の発作抑制後に再発を認めた24症例について

著者: 和田一丸1 福島裕2 斎藤文男3 橋本和明4 千葉丈司1 桐生一宏1 扇谷一朗1 兼子直1

所属機関: 1弘前大学医学部神経精神科 2青森県立中央病院 3青森県立つくしが丘病院 4市立函館病院分院旭岡病院

ページ範囲:P.1043 - P.1047

文献概要

 【抄録】10年間以上てんかん発作が抑制されていたにもかかわらず発作の再発をみた24症例の臨床特徴について分析した。このうち13例が特発性全般てんかん,11例が症候性局在関連てんかんであり,全例が再発前に強直間代けいれんを有していた。また,9例では再発時に10日以上抗てんかん薬を服用しておらず,残り15例のうち過半数(8例)では再発時の服薬が不規則であった。再発時に過労,睡眠不足などの身体的負荷が存在したものは11例(46%)であった。したがって,強直間代けいれんを有する例では,10年間以上発作が抑制されていても再発する場合があり,再発防止のためには服薬中断,不規則服薬および身体的負荷に注意すべきである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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