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文献詳細

雑誌文献

精神医学38巻10号

1996年10月発行

文献概要

研究と報告

精神分裂病患者の運動前後の身体知覚の変化

著者: 幸田るみ子1 白木原市次1 坪内友美1 鈴木牧彦2 笠原友幸3 福山嘉綱1 西脇淳1

所属機関: 1北里大学東病院精神神経疾患治療センター 2北里大学医学部精神科 3秦野病院

ページ範囲:P.1073 - P.1077

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 【抄録】全身持久力性の運動の前後で,精神分裂病患者の身体知覚にどのような変化が生じるかを調査した。
 全身持久力性の運動であるエルゴメーター駆動を10分間行った。運動中の主観的運動強度(Borgの指標を用いて)と,ペダル回転数の変動係数を測定した。その前後に,触2点間弁別閾(恒常法で)を測定した。
 精神分裂病患者は健常者に比較し,触覚を通して測定される身体知覚が有意に鈍く,また音と視覚的に表示される回転数に合わせて,一定のペースでペダルを漕ぐことができにくかった。特に触覚に関しては,全身持久力性の運動後,本人が主観的に感じる疲れの度合いで変化する傾向があった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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