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文献詳細

雑誌文献

精神医学38巻10号

1996年10月発行

文献概要

短報

ダウン症候群において出現した驚愕てんかんの1例

著者: 兼本浩祐1

所属機関: 1国立療養所宇多野病院関西てんかんセンター

ページ範囲:P.1091 - P.1092

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 音や接触などの外的刺激による驚愕によって誘発される驚愕てんかんはAlajouanineとGastaut2)によって最初に報告された病態であるが,本邦でも早くから報告があり8,9),最近は1つのまとまりを持った症候群として定着しつつある1,11)。片麻痺を呈し粗大な脳損傷を伴う患者において強直発作として出現するのが驚愕てんかんの典型であり,多くはレノックス症候群ないしはその近縁の病態の枠内で出現する。驚愕てんかんそのものはこのように広く知られつつあるが,近年,ダウン症候群の患者において,片麻痺や粗大な脳損傷を伴わずに驚愕てんかんが出現することが注目され始めている3,4)。我々はダウン症候群を背景として思春期以降に驚愕てんかんを呈するようになった1例を体験したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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