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文献詳細

雑誌文献

精神医学38巻11号

1996年11月発行

特集 精神医学における分子生物学的研究

クロイツフェルト・ヤコブ病の分子生物学的研究

著者: 立石潤1

所属機関: 1九州大学

ページ範囲:P.1193 - P.1196

文献概要

 かつて遅発性ウイルス感染症といわれていたクロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeldt-Jakobdisease;CJD)とその類縁疾患にウイルスは証明されず,特異なプリオン蛋白質(PrP)が共通に認められ,病因にも関係するところからプリオン病(prion diseases)と呼ばれるようになった8)。この疾患群にはニューギニアのクールー,遺伝性に起こるゲルストマン・ストロイスラー症候群(Gerstmann-Sträussler syndrome;GSS),致死性家族性不眠症(fatal familial insomnia;FFI)などがあり,動物では羊のスクレイピー(scrapie)とそれがミンク,ウシ,ネコなどに感染した伝達性ミンク脳症(transmissible mink encephalopathy;TME),ウシ海綿状脳症(bovine spongiform encephalopathy;BSE,狂牛病),ネコ海綿状脳症(feline spongiform encephalopathy;FSE)などが知られている。これらには感染によるものと,GSSのごとく遺伝子異常によるものがある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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