文献詳細
短報
がん患者の適応障害に関する検討
著者: 吉村靖司1 岡本泰昌1 末田耕一1 高見浩1 日域広昭1 大森信忠1 岡村仁2 内富庸介3 山脇成人4
所属機関: 1国立呉病院精神科 2国立がんセンター中央病院精神科 3国立がんセンター研究所支所精神腫瘍学研究部 4広島大学医学部神経精神医学教室
ページ範囲:P.1231 - P.1234
文献概要
当院精神科では1989年よりリエゾンプログラムを導入し,各病棟スタッフの精神医学に対する関心を高めるとともに,がん患者に積極的にかかわっていくことを試みてきた10,11)。そのなかで,依頼されたがん患者の精神科診断のうち,適応障害はせん妄に次いで高い比率を示し8),その対処が重要であると思われた。しかし,がん患者の適応障害を中心に検討した報告は我々の知るかぎり見当たらない。そこで今回はがん患者に合併する適応障害とその臨床的特徴について検討を行ったので報告する。
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