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文献詳細

雑誌文献

精神医学38巻2号

1996年02月発行

研究と報告

メランコリー型性格のための質問紙(笠原)の信頼性

著者: 佐藤哲哉1 坂戸薫2 西岡和郎1 笠原嘉1

所属機関: 1藤田保健衛生大学医学部精神科 2新潟大学医学部精神科

ページ範囲:P.157 - P.162

文献概要

 【抄録】(1)すでに,妥当性については優れた有用性が報告されている,笠原のメランコリー型性格のための質問紙の信頼性について,42名のうつ病患者を対象にして報告した。(2)この質問紙は,高い内的整合性(Cronbachのα0.82),高い尺度の一元性(項目―総得点の相関係数:0.32〜0.70),折半法でも高い奇数項目の得点と偶数項目の得点の相関(0.78)を示した。(3)再検査法では,2か月の間隔をあけた2回の施行で,総得点と各項目の得点とも有意の相違がなく,互いに強く相関していた。(4)以上より,笠原の質問紙は高い信頼性と再現性を示すことが示唆された。(5)この高い信頼性は,精神病理学的事象,さらには精神病理学研究の調査表を用いた数量化の促進に意味があると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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