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文献詳細

雑誌文献

精神医学38巻3号

1996年03月発行

文献概要

短報

Diazepamおよびmidazolam静脈内投与によりTorsade de pointesが惹起された1例

著者: 高見浩1 岡村仁1 岡本泰昌1 吉村靖司1 日域広昭1 大森信忠1

所属機関: 1国立呉病院・中国地方がんセンター精神科

ページ範囲:P.307 - P.309

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 Torsade de pointes(以下Tdp)は,心室頻拍の特殊型で,心室細動に至り致死的となることもあるため,その予防が重要である。近年,各種向精神薬によりTdpが引き起こされた症例が報告されている2,4〜7,10)が,ベンゾジアゼピン系薬物によるものは認められない。今回我々は,chlorpromazineによると思われる心電図上QT時間の延長が基盤にあり,直接的にはベンゾジアゼピン系薬物であるdiazepamおよびmidazolamを静脈内投与したことが契機となり,Tdpが惹起された1例を経験したので若干の考察を加え報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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