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研究と報告
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【抄録】精神科医療における保健所の役割の実態と病院医療の問題点を探るため,受療中の精神保健相談例の保健所来所理由を分析した。全330相談例のうち,受療中例は87例(26.3%)であった。来所理由は,相談相手が保健所医師であることが妥当と思われるもの(A群),相談相手が主治医であるほうが妥当と思われるもの(B群),および相談理由が不明確なものや特殊なもの(C群)に大別され,それぞれの例数は36,40,11であった。A群は,おおむね地域における相談機関という保健所の役割にふさわしいものだったが,B群は,病院診療において病気の治療経過や見通しの説明,具体的な対処のしかたの指導,生活面の相談などが不十分であることを示唆するものであった。
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