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文献概要
研究と報告
日本人男性喫煙者におけるニコチン依存症の実態
著者: 宮里勝政12 大原健士郎1
所属機関: 1浜松医科大学精神医学教室 2ニコチン依存研究会
ページ範囲:P.533 - P.540
【抄録】日本におけるニコチン依存症の実態を把握する目的で,1994年10月に20,30,40,50歳代それぞれ約100人の無作為抽出した男性喫煙者408人を対象として郵送法による調査を行い以下の結果を得た。ICD-10での依存症候群(ニコチン依存症)には40.9%が相当し,年齢層別で差がなかった。依存度をみるFTQの得点別では,40歳代以上群ではそれ以下の群より中等度以上の依存が含まれる割合が有意に多かった。ICD-10の6項目すべてにおいて依存症群は非依存症群より有意に多く肯定していたが,FTQ 8項目中3項目では差がなかった。禁煙試行経験は59.1%に認められ,1日の禁煙が困難である者は58.8%,長期の禁煙が困難とする者は69.6%であった。若年群ほど喫煙開始年齢が早かった。
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