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文献詳細

雑誌文献

精神医学38巻6号

1996年06月発行

研究と報告

精神分裂病の家族負因と症状特性

著者: 小林愼一1

所属機関: 1松浜病院

ページ範囲:P.605 - P.612

文献概要

 【抄録】225名の慢性分裂病の発端者について家族負因とPANSSによる症状特性との関連を調査し,また家族負因を有する38名中24名の発端者について,その第1度親族のPANSSによる症状評価を行った。その結果家族性分裂病にはPANSS類型の陽性型の発端者が多く,陽性尺度2項目との関連が認められ,散発性分裂病には陰性型の発端者が多く,陰性尺度1項目との関連が認められた。発端者と親族のPANSS類型の一致率は陽性型が陰性型より高率であり,発端者と親族のPANSS尺度の相関分析では陽性尺度3項目と陽性尺度総合点で正の相関関係が認められたが,陰性尺度では有意な相関関係は認められなかった。以上の解析結果に基づき家族負因と陽性症状との関連を示唆した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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