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文献詳細

雑誌文献

精神医学38巻6号

1996年06月発行

短報

悪性症候群様の症状を呈し,Sjögren症候群の関与が疑われた1例

著者: 安部秀三1 馬場淳臣1 水上勝義2 小泉準三1 酒井敏子1 白石博康2

所属機関: 1水海道厚生病院 2筑波大学臨床医学系(精神医学)

ページ範囲:P.643 - P.646

文献概要

 今日精神科領域において発熱,昏迷状態,筋固縮を呈する病態として悪性症候群(neuroleptic malignant syndrome)がよく知られている。そのほとんどが抗精神病薬の治療中に出現し,時には死に至る重篤な病態であるため,早期の鑑別診断や適切な治療がその後の予後を大きく左右する要因に挙げられる。今回筆者らは発熱,昏迷状態,筋固縮,高CPK血症など悪性症候群様症状を呈しながら,その前7年間抗精神病薬は服用しておらず,検査所見などから自己免疫性疾患,特にSjögren症候群の呈した神経精神症状が疑われた1例を経験した。悪性症候群の鑑別診断に際し,示唆に富む症例と思われたのでここに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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