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文献詳細

雑誌文献

精神医学38巻7号

1996年07月発行

文献概要

研究と報告

震災直後における児童の心身症状—阪神大震災1か月での調査の試み

著者: 松本和雄1 前田志寿代2 寺田明代1 渡辺純3 広利吉治4

所属機関: 1関西学院大学文学部教育学科 2大阪市立総合医療センター児童青年精神科 3浪速短期大学 4宮城学院女子短期大学

ページ範囲:P.719 - P.726

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 【抄録】阪神大震災後約1か月の阪神地域小学生132名(女子73名)と大阪市内小学生97名(女子47名)を対象として,心身症状調査を行った。その結果,分離の不安,易怒,不眠,食欲不振,頭痛,心悸亢進,腹痛など子供用24項目のうち16項目について有意差が認められ,いずれも阪神地域に高率であった。性差では分離の不安,頭痛,不眠などの7項目について,いずれも女子に高率の出現率であった。また親自身の回避や気分の悪化など精神状態と子供の心身症状とも関係は密接であり,児童期のPTSDに関連した心身症状を考える場合,親子関係が重要な要因になりうることが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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