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雑誌詳細

文献概要

研究と報告

透析患者にみられたRestless legs症候群に対するドパミン作動薬による治療効果

著者: 江川功1 杉田義郎2 手島愛雄2 堤俊仁2 寺島喜代治2 三上章良2 稲谷貴義2 漆葉成彦2 本多秀治2 谷口充孝1

所属機関: 1大阪回生病院精神神経科 2大阪大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.741 - P.745

 【抄録】むずむず脚症候群(RLS)の病因はまだ不明な点が多いため,根本的な治療法はいまだ確立されていないが,最近ではドパミン作動薬による治療の有効例が報告されるようになり,我々も透析施行中でRLSを呈した患者12名を対象として,ドパミン作動薬である1-Dopaとbromocriptineを投与し,RLSに対する有効性を確認した。しかし,1-Dopaとbromocriptilleは異なった作用機序でドパミン系に働いており,RLSに合併することが多く,発現機序に共通する部分が多いと考えられている,睡眠時周期性運動(PMS)に対する効果では異なった働きをすることがわかった。また,ドパミン作動薬1-Dopa,bromocriptineはともに単独治療を行うと,長期的には治療効果が低下していくことから,両薬剤併用による治療が効果的であると考えられた。

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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