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文献詳細

雑誌文献

精神医学38巻7号

1996年07月発行

文献概要

短報

Ofloxacin(Tarivid)により,緊張病様興奮を来したと思われる1症例

著者: 横山富士男1 太田敏男1 渡辺義文1 山内俊雄1

所属機関: 1埼玉医科大学神経精神科

ページ範囲:P.753 - P.755

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 Ofloxacin(Tarivid)は,フッ素化4-キノロン(quinolone)類に分類される合成抗菌剤であり,広い抗菌スペクトルを有する薬剤である。Grassiら4)によれば,1,436人の患者にofloxacinを使用し副作用のみられたのは6.1%で,全副作用を100とすると神経系の副作用は10%,精神症状を示すものは2.2%と報告されている。しかし,これらの精神症状は不眠など軽度のものがほとんどである。これまでofloxacinによる重篤な精神症状の副作用の報告は欧米で数件みられるのみで少なく,本邦ではない。今回我々は,ofloxacin服用により,不眠,緊張病様興奮を来したと思われる症例を経験したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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