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研究と報告
文献概要
【抄録】服薬中の男性精神分裂病患者65名(20歳以上,60歳未満)における性機能障害を調べた。約1割に性交や自慰などの性活動がなかった。半数に早朝勃起が消失していた。1割が勃起不能,さらに2割が不完全勃起であった。射精不能が1/4にみられ,射精遅延も16%あった。勃起不能群・射精不能群は,血中プロラクチン値が有意差はないものの,いずれの健常群よりも高値であった。抗精神病薬の服用量は,射精不能群で多い傾向があった。しかし特定の薬剤との関連は見いだせなかった。血中テストステロン値は,勃起障害や射精障害の有無で差はなかった。投薬に当たっては性機能障害にも十分注意を払うべきであることを強調した。
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