icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学38巻8号

1996年08月発行

文献概要

研究と報告

服薬中の男性精神分裂病患者における性機能障害

著者: 森山成彬1 竹内隆1 木村光男1 斉藤雅1

所属機関: 1八幡厚生病院

ページ範囲:P.817 - P.824

文献購入ページに移動
 【抄録】服薬中の男性精神分裂病患者65名(20歳以上,60歳未満)における性機能障害を調べた。約1割に性交や自慰などの性活動がなかった。半数に早朝勃起が消失していた。1割が勃起不能,さらに2割が不完全勃起であった。射精不能が1/4にみられ,射精遅延も16%あった。勃起不能群・射精不能群は,血中プロラクチン値が有意差はないものの,いずれの健常群よりも高値であった。抗精神病薬の服用量は,射精不能群で多い傾向があった。しかし特定の薬剤との関連は見いだせなかった。血中テストステロン値は,勃起障害や射精障害の有無で差はなかった。投薬に当たっては性機能障害にも十分注意を払うべきであることを強調した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?