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文献詳細

雑誌文献

精神医学38巻8号

1996年08月発行

文献概要

短報

精神分裂病患者における自律神経機能—Laser Doppler flowmetryによる定量的分析

著者: 木村武実1 向山恵子2 高松淳一1 弟子丸元紀1 有働信昭2 中村敬二2 福光弘明2

所属機関: 1国立療養所菊池病院臨床研究部 2菊池有働病院

ページ範囲:P.871 - P.873

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 生体の特定部位の血流を非侵襲的に測定する方法として,laser Doppler flowmetry(LDFと略す)法がある。深呼吸,感覚的・感情的負荷などに起因する血流量の変化はLDFによってrenexwaveとして感知される3)(図1)。皮下の血流量に影響する血管運動は交感神経系の制御を受けているため4),LDFを測定することにより交感神経機能の評価が可能といわれている3)
 精神病症例では経過中に多様な自律神経症状が観察され,自律神経面における障害が推測される。うつ病では心電図R-R間隔の測定により自律神経機能が定量的に解析されているが2),精神分裂病(分裂病と略す)については自律神経機能を定量的に分析した報告は筆者らの知るかぎりではみられない。そこで本研究では,LDF法により精神分裂病患者における自律神経機能の定量的評価を試みた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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