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文献詳細

雑誌文献

精神医学38巻9号

1996年09月発行

文献概要

短報

過剰な眠気を主訴とした小発作重積状態の1例

著者: 兼本浩祐1

所属機関: 1国立療養所宇多野病院関西てんかんセンター

ページ範囲:P.975 - P.978

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 日中の過剰な眠気を来す代表的な疾患はナルコレプシーであるが,時にてんかん発作が過剰な眠気として訴えられることがあることが指摘されている11)。今回我々は,数時間にわたる「過剰な眠気」を主訴として来院し,この「眠気」を怠け病だと言われてきた患者が,実際には小発作重積状態であった症例を経験した。発動性の低下を主訴とする小発作重積状態は,細川らを中心として本邦でもspike-wave stuporという表題のもとに相当数の症例が報告されてきたが6),これが「過剰な眠気」として訴えられると鑑別診断上の混乱を引き起こす可能性がある。この点を鑑み,報告を行った。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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