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文献詳細

雑誌文献

精神医学39巻10号

1997年10月発行

文献概要

研究と報告

外来うつ病患者の希死念慮に関する臨床的検討

著者: 和田健12 村尾純子12 日笠完治1 太田順一郎1 木下忍1 吉成央1 高橋幸夫1 修多羅正道1 鈴木啓嗣2 中島豊爾2 岡沢郎3

所属機関: 1高見病院 2岡山大学医学部神経精神医学教室 3慈圭病院

ページ範囲:P.1077 - P.1082

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 【抄録】外来うつ病患者における希死念慮の頻度,強さおよび希死念慮の有無に影響する要因について明らかにする目的で,当院外来を受診した新患のうつ病患者を対象に検討した。DSM-Ⅲ-Rの大うつ病の診断基準を満たす男性25例,女性48例計73例のうち,54.8%に希死念慮を認めた。診察医との間で自殺はしないと約束ができないほどの強い希死念慮,または受診前にすでに自殺企図を認めた患者は,8例11.0%であった。希死念慮を有する割合は,女性群,初発群,誘因を持つ群で高く,誘因の有無が最も強く影響していた。うつ病において初診時に希死念慮を評価する際には,誘因の有無に注意を払うことが重要と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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