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文献詳細

雑誌文献

精神医学39巻10号

1997年10月発行

文献概要

短報

側頭葉病変を伴い重複記憶錯誤およびカプグラ症候群を呈した1例

著者: 岸敏郎1 上垣淳2 藤本晶彦2 長沼六一2 宮津浩3

所属機関: 1島根医科大学精神医学教室 2松ケ丘病院 3北九州市立精神保健福祉センター

ページ範囲:P.1113 - P.1115

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 妄想性人物誤認症候群は機能性精神病の経過中に生じることが多く,このため以前は精神病理学的仮説をもとにその成因が推測されていたが,最近,前頭葉や側頭葉などの局在病変との関連性を指摘する報告が相次いでいる4,6,8,10,11)。我々は,重複記憶錯誤を伴うカプグラ症候群を一過性に呈した1例を経験し,本例でも,X線CTおよび99mTc-HMPAOを用いた脳血流シンチにて両側側頭葉の萎縮および局所脳血流低下を認めた。これらの画像所見や発症様式が興味深く思われたので,神経心理学的考察を加え報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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