文献詳細
特集 精神科における合理的薬物選択アルゴリズム
文献概要
■はじめに
精神分裂病の慢性期の薬物治療に関しては,急性期の治療が成功した後の維持療法と,初期治療への反応が不十分で慢性化した難治例の治療が主な問題点となる。これに加え長期の薬物療法に伴う遅発性ジスキネジア(TD)をはじめとする遅発性症候群や持続性パーキンソン様症状などの副作用への対策も重要な課題である。
近年,薬物療法のアルゴリズムに関心が高まり,その1つであるInternational Psychopharmacology Algorithm Project(IPAP)は,世界各国で疾患別の治療アルゴリズムを作成し,合理的な薬物選択,治療指針および副作用情報のよりどころを提供することを目指している。1995年にZarateら29)の精神分裂病に対するIPAPアルゴリズムが発表された。これを受けて,我々は我が国の実状に即した慢性期分裂病の維持療法と難治性病像の薬物療法アルゴリズムを作成した。
精神分裂病の慢性期の薬物治療に関しては,急性期の治療が成功した後の維持療法と,初期治療への反応が不十分で慢性化した難治例の治療が主な問題点となる。これに加え長期の薬物療法に伴う遅発性ジスキネジア(TD)をはじめとする遅発性症候群や持続性パーキンソン様症状などの副作用への対策も重要な課題である。
近年,薬物療法のアルゴリズムに関心が高まり,その1つであるInternational Psychopharmacology Algorithm Project(IPAP)は,世界各国で疾患別の治療アルゴリズムを作成し,合理的な薬物選択,治療指針および副作用情報のよりどころを提供することを目指している。1995年にZarateら29)の精神分裂病に対するIPAPアルゴリズムが発表された。これを受けて,我々は我が国の実状に即した慢性期分裂病の維持療法と難治性病像の薬物療法アルゴリズムを作成した。
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