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文献詳細

雑誌文献

精神医学39巻11号

1997年11月発行

特集 精神科における合理的薬物選択アルゴリズム

精神分裂病の慢性期治療

著者: 越野好文1

所属機関: 1金沢大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.1153 - P.1159

文献概要

■はじめに
 精神分裂病の慢性期の薬物治療に関しては,急性期の治療が成功した後の維持療法と,初期治療への反応が不十分で慢性化した難治例の治療が主な問題点となる。これに加え長期の薬物療法に伴う遅発性ジスキネジア(TD)をはじめとする遅発性症候群や持続性パーキンソン様症状などの副作用への対策も重要な課題である。
 近年,薬物療法のアルゴリズムに関心が高まり,その1つであるInternational Psychopharmacology Algorithm Project(IPAP)は,世界各国で疾患別の治療アルゴリズムを作成し,合理的な薬物選択,治療指針および副作用情報のよりどころを提供することを目指している。1995年にZarateら29)の精神分裂病に対するIPAPアルゴリズムが発表された。これを受けて,我々は我が国の実状に即した慢性期分裂病の維持療法と難治性病像の薬物療法アルゴリズムを作成した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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