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文献詳細

雑誌文献

精神医学39巻12号

1997年12月発行

研究と報告

慢性症状を呈するアルコール依存症,覚せい剤後遺症と精神分裂病の相違—社会適応度に注目して

著者: 飯塚博史1 矢花辰夫1 高橋秀雄1 奥平謙一1 中島克己2 岸本英爾1

所属機関: 1神奈川県立精神医療センターせりがや病院 2神奈川県立精神医療センター芹香病院

ページ範囲:P.1265 - P.1273

文献概要

 【抄録】現在では当該薬物を使用していないにもかかわらず,継続して精神症状を呈しているアルコール依存症(9人)および覚せい剤依存(11人)の症例について,社会適応度という側面から,精神分裂病(18人)の症例と比較検討を行った。精神症状,社会適応度の測定にはそれぞれBrief Psychiatric Rating Scale,Social Adjustment Scale-IIを使用した。社会適応度に関しては精神分裂病とアルコール依存症で不良であり,覚せい剤依存ではそれらに比較して有意に良好であった。さらに,対社会的緊張感と現実の行動の間に,それぞれの疾患において特徴的なギャップが認められることを指摘した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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