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選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)の薬物相互作用について—SSRI時代の夜明け前に
著者: 下田和孝1 染矢俊幸2
所属機関: 1滋賀医科大学精神科 2滋賀医科大学保健管理センター
ページ範囲:P.1329 - P.1336
文献概要
薬物を代謝する主要臓器は肝臓であり,cytochrome P450(CYP)系をはじめとして,肝臓にはCYP系に属する各酵素,glucuronyltransferase,sulfotransferaseなどの薬物代謝酵素が存在する。しかし,薬物相互作用に関与するとされる酵素のほとんどがCYP系に属することから,薬物相互作用の発現にCYP系が重要であることがわかる。本稿ではCYP系に関する基礎知識,SSRIのCYP系酵素の活性への影響を概説した後,日常の精神科臨床でSSRIと併用される可能性の高い薬物との相互作用について紹介してみたい。
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