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文献詳細

雑誌文献

精神医学39巻12号

1997年12月発行

私のカルテから

初老期から精神症状と循環器症状を示しapathetic hyperthyroidismに至った1例

著者: 奥田正英1 大塚康史12 佐藤順子1 水谷浩明1 岩田金治郎3

所属機関: 1八事病院 2名古屋市立大学病院第2内科 3老人保健施設しおがま

ページ範囲:P.1348 - P.1349

文献概要

 老年期に身体疾患が合併するとしばしば非定型的な精神症状を示すことが知られている。内分泌疾患でも同様であり,甲状腺機能亢進症ではapathetic hyperthyroidismとして知られる状態を示し,定型的な眼球突出,頻脈などの内分泌症状や神経過敏性などの精神症状を示さず,循環器症状が前景化すると言われている1〜3)。今回我々は,50歳ころから長期間にわたり,一方で妄想や興奮などを伴う躁状態の精神症状を示し,他方で洞機能不全症候群でペースメーカー埋め込み手術を受けるなどの循環器症状を示し,入院時にはapathetic hyperthyroidismを呈した症例を経験したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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