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文献詳細

雑誌文献

精神医学39巻2号

1997年02月発行

文献概要

研究と報告

慢性・内因性うつ病の類型

著者: 中西俊夫1 西岡和郎2 宮原研吾3 楠和憲2 鈴木陽2 岩川実知子2 平澤克己3

所属機関: 1愛知医科大学神経精神科 2藤田保健衛生大学医学部精神科 3名古屋大学医学部精神科

ページ範囲:P.149 - P.157

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 【抄録】DSM-ⅣのMajor Depressive Disorder with melancholic featuresの診断基準を満たし,1年以上症状が持続した者34名を調査した。横断面的症状をもとにクラスター分析した結果,Ⅰ群(不安・重症型),Ⅰ'群(制止・最重症型),Ⅱ群(軽症型)に分かれた。3群の間では各症状項目以外の外的パラメーターでは男女比を除いて統計学的有意差が認められなかったが,Ⅰ+Ⅰ'群とⅡ群を比較すると前者は女性の比率,不安尺度,6か月以内に経験したストレス,外向的性格傾向,神経症的傾向において,後者より有意に高かった。外向的で動揺しやすい性格傾向と高いストレスが,不安症状の強い重症の慢性抑うつ病像を呈しやすいことが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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