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文献詳細

雑誌文献

精神医学39巻4号

1997年04月発行

研究と報告

就学援助により改善のみられた思春期発病精神分裂病の1症例

著者: 武田隆綱1 渡辺泰雄2 渡会昭夫3

所属機関: 1北毛病院精神神経科 2榛名病院 3利根中央病院精神神経科

ページ範囲:P.395 - P.401

文献概要

 【抄録】筆者らは,高校進学および就学を徹底的に援助することで改善した中学発病の精神分裂病の1症例を経験した。症例は中学1年生時に発病し,1年半の不登校の後,再登校したが適応は不良であった。社会復帰の見通しが立たないまま群馬大学精神科デイケアに紹介され,筆者らが治療するようになった。高校進学をテーマに悪化を繰り返していることから,患者の当面の課題は高校進学および卒業と考え,勉強の直接指導を含む就学援助を行ったところ高校に進学し,さらに卒業に至った。その後は就労し長期にわたって安定している。本症例の経験から,思春期発病精神分裂病患者の中には,徹底的な就学援助により改善する症例が存在することが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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