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短報
Ceftriaxoneが奏効したpenicillin過敏性の進行麻痺の1例
著者: 藤本香織1 高丸勇司1 森田伸行1 安田素次1
所属機関: 1市立札幌病院静療院
ページ範囲:P.429 - P.431
文献購入ページに移動進行麻痺は,Treponema Pallidumの感染によって,脳実質が直接に障害される重篤な疾患である。penicillinによる駆梅療法が確立されて以来その発生は著明に減少したが,近年再び梅毒の発生が増加していることが指摘され,改めて注目されている。今回我々は,知的機能低下,人格変化,種々の神経症状を主徴とする,典型的な進行麻痺の症例を経験した。この症例においてはpenicillin過敏性があり,一般的な治療薬剤であるpenicillin Gが使用できなかった。そこで第三世代セフェム系抗生物質であるceftriaxoneの点滴静注を施行したところ,臨床症状,検査所見の著明な改善を認めた。penicillinに代わる治療法についての若干の考察を加え報告する。
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