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阪神大震災被災救急患者の精神科的問題について—ICU収容例を中心に
著者: 松山雅1 切池信夫1 永田利彦1 井上幸紀1 西浦竹彦1 高直義1 橋本博史1 山上榮1
所属機関: 1大阪市立大学医学部神経精神医学教室
ページ範囲:P.437 - P.440
文献購入ページに移動1995年1月17日に起こった兵庫県南部沖地震(阪神大震災)は阪神間に甚大な被害を及ぼし,死者数約5,500人という近年に例を見ない大災害となった。電気,水道,ガスの供給が停止し,阪神間の病院の機能が麻痺状態となったため,大阪市中心部にある本院にも,重症の被災者が多数運び込まれた。救急外来において,全身状態の良い者はそのまま外科,内科病棟に収容されたが,骨折,筋挫滅症候群など重篤で,全身状態の管理が必要な者は,直接ICUに収容された。そしてICUからせん妄などの精神科的問題を生じた例については往診依頼が続出した。そこで今回,ICUや救急病棟に収容された患者を中心に,受傷状況,身体状態,精神症状,その対応などについて検討を加えたので報告する。
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