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文献詳細

雑誌文献

精神医学39巻6号

1997年06月発行

研究と報告

音響分析を用いた精神分裂病者の感情表現能力に関する研究

著者: 坂口守男1 郭哲次1 吉益文夫1 百溪陽三2 東雄司3

所属機関: 1和歌山県立医科大学神経精神科 2百溪クリニック 3麦の郷障害者地域リハビリテーション研究所

ページ範囲:P.583 - P.591

文献概要

 【抄録】感情表現された音声を音響分析し言語による感情表現能力の客観的評価を試みた。対象は分裂病患者40名(解体型男女各10名,妄想型男女各10名)と健常対照群40名(男女各20名)であった。実験課題は同一音による感情表現部分を含む朗読課題と同一音のみによる感情表現課題であった。実験方法は各音の持読時間,振幅,基本周波数を測定し,それらをパラメーターとして用いた。妄想型では男女とも朗読課題においては感情表現が単調であるが,単音のみの感情表現課題においては変化に富む結果になった。一方,解体型においては男女ともいずれの課題においても変化の乏しい傾向にあった。このことに基づいて分裂病者の感情平板化について検討した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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