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文献詳細

雑誌文献

精神医学39巻6号

1997年06月発行

研究と報告

入院直後に正常な睡眠覚醒リズムを呈した睡眠相後退症候群の2症例

著者: 里村剛1 土屋智1 坂本哲郎1 内村直尚1 内田隆1 宮津浩1 堤康雅1 山崎由美1

所属機関: 1久留米大学医学部精神神経科

ページ範囲:P.633 - P.640

文献概要

 【抄録】1990年に発表された睡眠障害の国際分類では睡眠相後退症候群(Delayed Sleep Phase Syndrome;DSPS)には2つの下位診断すなわちDSPS—外在因型とDSPS—内在因型が設けられている。今回,入院と同時に正常な睡眠覚醒リズムを呈したDSPSの2症例を経験した。両症例とも直腸温リズムには異常を認めず,各種心理検査においても共通する所見は認められなかったが,生活歴や社会心理学的機制より強い環境依存性を認めた。このことから,両症例に認められた睡眠覚醒リズムの異常には環境因子が大きく関与しており,DSPS—外在因型と診断された。なお,両症例とも神経症やその他の精神神経科的疾患の合併は認めなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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