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雑誌目次

雑誌文献

精神医学39巻7号

1997年07月発行

雑誌目次

巻頭言

分裂病の予後予測

著者: 井上新平

ページ範囲:P.682 - P.683

 最近もった分裂病家族教育セッションで,ある母親から次のような話を聞いた。患者は23歳の男性で都会で就労していた。数年前から前駆症状らしきものがあり,ついに被害的で命令口調の幻聴により自傷行為がみられたため,やむなく医療保護入院に同意した。入院後1か月頃に主治医から病状説明を受け,「この病気は治らない」「結婚しないほうがいい」「子供は生まないほうがいい」と言われた。暗然とした気持ちでその病院を退院させ,故郷に連れ帰って別の病院に入院させた。
 こういった家族の発言は,セッションの中で時折出される。筆者は長期経過を説明した上で分裂病は治せるという姿勢で接するが,ここでは「治らない」という予後予測について少し考えてみよう。ディベート風に言えば「分裂病は治らないという予後予測は正しい」という論題である。

展望

治療抵抗性分裂病

著者: 稲垣中 ,   八木剛平

ページ範囲:P.684 - P.695

■はじめに
 抗精神病薬の精神分裂病(以下分裂病)に対する有効性はすでに確定しているが,その一方で十分量の抗精神病薬を使用しても十分な効果が得られない治療抵抗性分裂病(treatment-resistant schizophrenia,treatment-refractory schizophrenia)患者が存在するのも事実である。このほかに遅発性ジスキネジアなどの錐体外路症状や悪性症候群といった副作用のために抗精神病薬を必要量使用できないために十分な効果が得られない治療不耐性分裂病(treatment-intolerant schizophrenia)というものも存在し,これらは2つ併せて「広義の治療抵抗性分裂病」として抗精神病薬による治療上の最大の問題の1つとみなされてきた。さらにこのほかに適切な維持療法が行われているにもかかわらず精神症状が再燃するという現象がよく知られており,これを治療抵抗性分裂病の1カテゴリーとみなす見解がある44,45)が,本稿ではそれに関しては触れない。
 治療抵抗性分裂病の関連因子として性差,早期発症,神経学的徴候の存在,病前社会適応,脳波所見,脳の形態学的異常所見などが挙げられており,いくつかの総説で詳細に述べられている39)
 治療抵抗性分裂病患者に対しては従来より様々な治療的試みがなされていたが,いずれも満足のいく結果を得るには至らなかった。しかし,近年非定型抗精神病薬の嚆矢というべきクロザピンの有効性が再評価18,42)されるに至り,これらの患者に対する治療は新時代を迎えた。そこで,本稿では治療抵抗性分裂病の定義,疫学,治療学などに関する現在までの知見を総説することとしたい。

研究と報告

デイケア通所中の分裂病者に対する家族の評価—Katz Adjustment Scaleを用いて

著者: 岡幸三郎 ,   前田正治 ,   内野俊郎 ,   中原功 ,   井田能成 ,   向笠広和

ページ範囲:P.697 - P.704

 【抄録】家族による症状・社会的行動評価尺度であるKatz AdjustmentScale(KAS)R1型を用いて,精神分裂病者に対するデイケア治療効果研究を前方視的に行った。その結果,外来治療のみを受けた対照群に比べてデイケア治療群では,6か月後に行った調査においてKASの「拒絶性」「猜疑心」などの諸項目が有意に改善していた。家族の視点を導入することにより患者の適応状況の把握が容易になったばかりでなく,その向上はデイケア治療の有効性を示唆したものと思われる。

通院分裂病患者の住まいと生活安定の関係について

著者: 三浦弘史

ページ範囲:P.705 - P.711

 【抄録】訪問看護を行っている通院分裂病患者30例宅を実際に訪問して,その間取りを記録し,暮らしぶりを調査した。患者が最も多く時間を過ごす一室の特徴を整理すると5型に分類された。寝床機能しか持たない寝床タイプ(Ⅰ)から寛ぎ安らぎ機能が加わる方向に,ビジネスホテルタイプ(Ⅱ),ペット共同生活タイプ(Ⅲ),準快適タイプ(Ⅳ),快適タイプ(Ⅴ)が続く。この部屋のタイプの変化はそのまま患者の内的世界の豊かさや自閉能力の発達に一致すると考えられた。また,それは社会適応度との間に相関はみられなかったが,最も自我機能が発展していると考えられるタイプⅤだけを見ると全例能動型であり,他の群より社会適応が良く生活安定度が悪いという特徴がみられた。

配偶者による精神分裂病の「病気」としての認知—家庭裁判所での経験から

著者: 山崎信之 ,   関詩織

ページ範囲:P.713 - P.719

 【抄録】東京家庭裁判所で扱った「夫婦関係調整事件」の相手方が精神分裂病と診断された73例について,配偶者によって病気として認知されているかどうかを申立書の分析から調べ,認知群50例,非認知群23例を取り出した。認知群と非認知群を比較検討したところ,配偶者が相手を病気だと認知しているとされるケースは,一方で受診につながっているが,他方で離婚につながりやすくなっていることが明らかとなった。申立てに先行した状態像と配偶者による病気としての認知の関連を調べたところ,従来の文章法による報告と異なって,妄想状態での認知率が36.4%と低く,また欠陥状態での認知率が80.0%となっていた。病気の認知に関連する認知する側の要因についても検討した。

老年期痴呆における人物誤認症状について

著者: 高林功 ,   吉田伸一 ,   山田敦朗 ,   竹中吉見 ,   原田浩美 ,   中西雅夫 ,   濱中淑彦

ページ範囲:P.721 - P.728

 【抄録】人物誤認症状を呈し,臨床的にAlzheimer型老年期痴呆と診断した2症例を報告した。形式的には,両症例ともに,人物誤認が一過性の妄想反応として出現しており,また,この症状の出現に,ある種の状況因が関与していると考えられ,両症例に存在する神経心理学的障害のみによっては,この症状を説明することは困難であった。また1例にみられた熟知相貌の認知障害と人物誤認との関係についても検討を加えた。さらに,現在流通している妄想性同定錯誤症状群なる概念が,内容的にも,あまりに雑多な諸症状(群)を含んでいることを指摘し,現在の諸研究で用いられている枠組み自体が,再検討を要するものであるという,問題提起を行った。

プライステストについて—簡便な逆向性健忘検査のコルサコフ症候群への応用

著者: 吉益晴夫 ,   加藤元一郎 ,   鹿島晴雄

ページ範囲:P.729 - P.733

 【抄録】WilsonとCockburnは,逆向性健忘の簡便な検査としてプライステストを紹介している。プライステストは,逆向性健忘を有する患者が現在の物価を尋ねられた時には,逆向性健忘の期間に応じた昔の価格を答えることを利用した検査である。我々は,日本で実施可能なプライステストを作成し,コルサコフ症候群患者13例,アルコール依存症患者9例,健常対照群30例に施行して,プライステストの妥当性と信頼性を確認した。

高齢期うつ病患者の99mTc-ECD SPECTによる非侵襲的局所脳血流量の測定

著者: 寺田倫 ,   宇野正威 ,   松田博史 ,   本橋伸高 ,   中野正剛 ,   高野晴成 ,   諸岡智行 ,   朝田隆

ページ範囲:P.735 - P.742

 【抄録】高齢期うつ病患者11例と正常対照者10例を対象に99mTc-ECDSPECTを施行し,大脳平均血流量と局所脳血流量を測定した。患者は高齢期うつ病患者の症例の中でMRI上脳萎縮や潜在性脳梗塞を示さない症例を選択した。大脳平均血流量は,対照群(42.1ml/100g/分)に比べうつ病群(34.9ml/100g/分)で有意に低く,約20%の低下を示した。局所脳血流量は,右の半卵円中心と右小脳を除くすべての部位でうつ病群において有意に低下していた。すべての領域で右側に比べ左側の血流低下がみられ,特に前頭葉で顕著だった。
 高齢期うつ病患者の脳血流量の低下は,脳の機能的異常を反映していると示唆されたが,いずれ潜在性脳梗塞に至る脳循環障害の反映である可能性もあると考えられた。

悪性リンパ腫によるparaneoplastic limbic encephalitisと考えられた1例

著者: 高畑紳一 ,   倉本恭成 ,   池田正国 ,   森岡壯充 ,   山口博之

ページ範囲:P.743 - P.748

 【抄録】症例は74歳男性。退職後,意欲低下,食思不振,体重減少などの抑うつ状態を疑わせる精神症状で発症し,精査・加療中にせん妄状態が出現し,徐々に痴呆状態となった。経過中に不明熱,多尿,低Na血症が出現し,SIADHと考えた。腫大した右腋窩リンパ節の生検により,悪性リンパ腫と診断されたが,全身状態が悪化し,死亡した。本症例は画像所見,髄液所見より悪性リンパ腫の中枢神経系への直接的障害は否定的で,亜急性の経過,精神症状より悪性リンパ腫のremote effectであるparaneoplastic limbic encephalitisが疑われた。さらに,髄液中に抗神経自己抗体の1つである抗Hu抗体が存在したため,興味ある症例と考え,若干の考察を加え報告した。

短報

慢性C型肝炎インターフェロン治療により長期にわたって出現した突発性脳波異常—生体アミン類との関連から

著者: 松崎吉紀 ,   増村年章 ,   長岡重之 ,   宮崎招久 ,   四宮滋子 ,   佐藤信紘 ,   井上令一

ページ範囲:P.749 - P.752

■はじめに
 ウイルス増殖抑制物質として発見されたインターフェロン(以下IFNと略す)は,近年その使用頻度の急速な増加に伴い,抑うつ,不安,幻覚,精神錯乱,意識障害,けいれんなどの中枢神経系の副作用が報告されるようになった。我々はC型肝炎に対するIFN療法の中枢神経系への副作用を予知または早期発見する目的で,前方視的・経時的に脳波,生体アミン,SDS(Self-rating Depression Scale)の測定を行っている。一般的にIFNによって起こる脳波異常はIFN中止後,速やかに改善すると報告されている。しかし,今回の調査において鋭波を伴う突発性高振幅徐波群発がIFN投与中より出現し,IFN終了16週後も持続した慢性C型肝炎の1例を経験したので,治療開始前よりの経時的脳波と血漿中生体アミン類の変化の面から若干の考察を加え報告する。

阪神大震災に被災した看護学生への心理テスト

著者: 永野修 ,   森村安史 ,   松永一郎 ,   大和田健夫

ページ範囲:P.753 - P.755

 筆者ら1)は,以前に震災後3か月の時点で看護学生へのアンケート調査を実施し,PTSDの疑いのあるものをP群,それ以外のものをN群に分類し,その特徴を比較検討した。その結果,相対的にP群に多い誘因は,自宅の甚大な被害状況,死亡喪失体験,看護学生としての救援活動への参加と接死体験の存在であった。大震災の及ぼした精神的影響は看護学生にも甚大であり,その中で被災した救援者側のストレスへの配慮を強調した。
 今回は上述のP群の心理的特徴を知る目的で,震災後10か月の時点で同対象に心理テストを実施した。PTSDを含む自然災害後の精神障害の研究はみられるが,被災者に対する心理テストを行った報告は稀である。この結果を報告し,心理テストに表れる看護学生の心理的特徴について考察したい。

セロトニン症候群—三環系抗うつ薬における調査

著者: 工藤貴代美 ,   佐々木一郎 ,   穐吉條太郎 ,   土山幸之助 ,   葛城里美 ,   藤井薫

ページ範囲:P.757 - P.759

 我々はこれまでclomipramine(CMI)単一投与により引き起こされたセロトニン症候群について,その出現頻度や異なる診断基準(Sternbach16),Dursunら5))による差異を調査・報告してきた8,15)。今回我々は,三環系抗うつ薬のうち,imipramine(IMI)とamitriptyline(AMI)について前回と同一条件下に,セロトニン症候群の出現頻度などをretrospectiveに調査した。

リチウムが奏効した周期性精神病とうつ病の姉妹例

著者: 武重理英 ,   羽場篤嗣 ,   鈴木二郎 ,   福田克彦 ,   原仁美 ,   中澤恒幸

ページ範囲:P.761 - P.764

 Iithium(以下Li)単剤により寛解した周期性精神病とLiが奏効した脳波異常を伴ううつ病の姉妹の治療を経験した。両者の病態は異なるが,臨床的治療効果に共通点があり,これら症例は広義の非定型群の病態生理を考える上で興味ある同胞例と思われ,報告した。

うつ病相亜昏迷期に激烈な手段で自殺を企図した感情障害の2症例

著者: 高橋契 ,   藤本香織 ,   安田素次

ページ範囲:P.765 - P.767

 うつ病患者における自殺は,各種精神障害の中で最も高率に発生するといわれており,その自殺率は約15%2)とされている。このためうつ病と自殺との間に密接な関連が想定されるが,両者の関係を掘り下げた研究は必ずしも多くはない。しかしその中で自殺企図の時期に関しては,うつ病相初期と回復期に多く発生するということが従来より広く受け入れられている1)
 今回我々は,亜昏迷から昏迷といったうつ病相極期において,胸腹部刺傷という激烈な手段により自殺を企図し,救急部に搬入された感情障害の2症例を経験した。両者の企図前の生活背景や心理機制にはいくつかの共通点が認められたので若干の考察を加え報告する。

紹介

緩和ケアにおける精神医学的課題—症状緩和のための鎮静を中心に

著者: 森田達也 ,   井上聡 ,   千原明

ページ範囲:P.769 - P.778

■はじめに
 近年,終末期医療における倫理的問題に対する関心が急速に高まっており,精神科医が重要な役割を担うことが期待されているが,緩和医療に関する精神科的知見の集積はまだ十分とはいえない。今回,終末期医療の現場でしばしば行われているにもかかわらず,十分な医学的裏づけがなされているとは言いがたい,症状緩和のための鎮静の現状をまとめ,今後必要とされる精神医学的研究の課題を明らかにする。

私のカルテから

バルプロ酸ナトリウムの副作用で浮腫が出現したと考えられた1例

著者: 菊地千一郎 ,   久保田文雄 ,   赤田卓志朗 ,   関口定

ページ範囲:P.780 - P.781

 バルプロ酸ナトリウムは全般発作だけでなく一部の部分発作にも効果があるとされ広く使用されている。副作用は他の抗てんかん薬に比較して少ないが,眠気,ふらつき,胃腸障害,脱毛,体重増加,振戦,肝臓障害などが知られている。また,非常に稀ではあるが,浮腫が出現したという報告1,2)もある。しかし,本邦での浮腫の報告はみられていない。
 我々はバルプロ酸ナトリウム投与により浮腫が出現したと考えられた1例を経験したので報告する。

動き

「第17回日本社会精神医学会」印象記

著者: 小澤浩

ページ範囲:P.782 - P.783

 第17回日本社会精神医学会(会長:帝京大学医学部精神神経科学教室広瀬徹也教授)が1997年3月13,14日に東京大手町のJAビルで開催され,特別講演,教育講演,2つのシンポジウムおよび一般演題132題の発表が行われた。

「第19回日本生物学的精神医学会」印象記

著者: 本橋伸高

ページ範囲:P.784 - P.784

 第19回日本生物学的精神医学会は,3月26〜28日大阪梅田スカイビルで,関西医科大学教授齋藤正己会長のもとに開催された。昨年の学会に引き続いての大阪開催であったが,中心街に新しくできた高層の施設は人の目を十分に楽しませてくれた。
 今回の学会で神経科学のめざましい発展が日本の精神医学に大きな影響を与えていることが痛感された。例えば,遺伝子の研究は技術的に洗練されており,既知の遺伝子についての研究のみならず,疾患に関係する未知の遺伝子を探求する報告も現れていた。一卵性双生児での精神分裂病不一致例の遺伝子解析(長崎大)や精神異常惹起物質投与による遺伝子発現(千葉大)についての研究は今後の発展が期待される。将来臨床にフィードバックできるような研究に対して,優れた技術をいかに用いるかが,これからますます大切になると思われる。

「第5回日本精神・行動遺伝学研究会」印象記

著者: 米田博

ページ範囲:P.785 - P.785

 第5回日本精神・行動遺伝学研究会は,例年より早かった桜がもうそろそろ見ごろという1997年3月29日に,大阪医科大学堺俊明教授を会長として,千里ライフサイエンスセンタービル(大阪)において約80名の参加を得て開催された。この研究会は,1992年に行動遺伝学研究会として旗揚げし,翌年に日本精神・行動遺伝学研究会として第1回の研究集会を開催している。1992年に旗揚げした当時は,その3年前に第1回のWorld Congress on Psychiatric Geneticsが開催され,世界は遺伝子レベルの研究に突入し,精神疾患の病的遺伝子の探索が盛んに行われていた。しかし我が国では,まだまだ精神科遺伝の研究者が少なく,遺伝子の研究も緒についたばかりで,研究会の参加者もわずかに20名足らずであった。それでも,発表する機会の少なかった精神科遺伝学に関心を持つ研究者が集まり,十分な時間をとって討議できたことは大きな喜びであった。その後我が国の精神科遺伝学,ことに遺伝子レベルの研究は急速に進展し,本研究会の直前に開催された日本生物学的精神医学会では演題数が20題以上に上っている。
 さて今回の研究会では12題の発表があった。このうち11題は遺伝子を解析した分子遺伝学,1題が双生児を対象とした臨床遺伝学である。まず感情障害では,帝京大学功刀浩氏らがセロトニントランスポーター遺伝子,大阪医科大学姫井昭男氏らがセロトニン1A受容体遺伝子との有意な相関を報告した。セロトニン系と感情障害との関連は,従来より指摘されており,今後さらに詳細に遺伝子レベルでの解析が進められるものと期待される。また滋賀医科大学加藤忠史氏らがミトコンドリア遺伝子,愛媛大学中村雅之氏らが21番染色体のマーカーとの相関研究を報告した。山形大学奥山直行氏らは抗うつ薬による副作用とチトクローム遺伝子との関連を報告している。精神分裂病については,愛媛大学小谷泰教氏らが6番染色体のマーカー,産業医科大学新開隆弘氏らがセロトニン2A受容体遺伝子,昭和大学坂井俊之氏らが神経栄養因子との相関研究をそれぞれ報告した。長崎大学今村明氏らは,双生児の不一致症例について,組内のゲノム構成の違いを新しい手法で解析し注目されていた。横浜市立大学丸山泰子氏らは,ミトコンドリア遺伝子変異の表現度の差異を脳内循環代謝状態から解析し,産業医科大学大森治氏らは遅発性ジスキネジアとチトクローム遺伝子との相関を報告している。また大阪医科大学横田伸吾氏らは,精神分裂病の別居一卵性双生児という極めて希な症例を報告した。全体に対象疾患や研究手法が幅広くなり,研究が着実に進展していること,また分子遺伝学も臨床面での観察が重要であることを痛切に感じた。

基本情報

精神医学

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-126X

印刷版ISSN 0488-1281

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