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文献詳細

雑誌文献

精神医学39巻7号

1997年07月発行

文献概要

短報

阪神大震災に被災した看護学生への心理テスト

著者: 永野修1 森村安史1 松永一郎2 大和田健夫3

所属機関: 1財)仁明会精神衛生研究所 2兵庫医科大学行動学教室 3兵庫医科大学臨床心理部

ページ範囲:P.753 - P.755

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 筆者ら1)は,以前に震災後3か月の時点で看護学生へのアンケート調査を実施し,PTSDの疑いのあるものをP群,それ以外のものをN群に分類し,その特徴を比較検討した。その結果,相対的にP群に多い誘因は,自宅の甚大な被害状況,死亡喪失体験,看護学生としての救援活動への参加と接死体験の存在であった。大震災の及ぼした精神的影響は看護学生にも甚大であり,その中で被災した救援者側のストレスへの配慮を強調した。
 今回は上述のP群の心理的特徴を知る目的で,震災後10か月の時点で同対象に心理テストを実施した。PTSDを含む自然災害後の精神障害の研究はみられるが,被災者に対する心理テストを行った報告は稀である。この結果を報告し,心理テストに表れる看護学生の心理的特徴について考察したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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