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うつ病患者における自殺は,各種精神障害の中で最も高率に発生するといわれており,その自殺率は約15%2)とされている。このためうつ病と自殺との間に密接な関連が想定されるが,両者の関係を掘り下げた研究は必ずしも多くはない。しかしその中で自殺企図の時期に関しては,うつ病相初期と回復期に多く発生するということが従来より広く受け入れられている1)。
今回我々は,亜昏迷から昏迷といったうつ病相極期において,胸腹部刺傷という激烈な手段により自殺を企図し,救急部に搬入された感情障害の2症例を経験した。両者の企図前の生活背景や心理機制にはいくつかの共通点が認められたので若干の考察を加え報告する。
今回我々は,亜昏迷から昏迷といったうつ病相極期において,胸腹部刺傷という激烈な手段により自殺を企図し,救急部に搬入された感情障害の2症例を経験した。両者の企図前の生活背景や心理機制にはいくつかの共通点が認められたので若干の考察を加え報告する。
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