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文献詳細

雑誌文献

精神医学39巻7号

1997年07月発行

文献概要

短報

うつ病相亜昏迷期に激烈な手段で自殺を企図した感情障害の2症例

著者: 高橋契1 藤本香織1 安田素次1

所属機関: 1市立札幌病院静療院

ページ範囲:P.765 - P.767

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 うつ病患者における自殺は,各種精神障害の中で最も高率に発生するといわれており,その自殺率は約15%2)とされている。このためうつ病と自殺との間に密接な関連が想定されるが,両者の関係を掘り下げた研究は必ずしも多くはない。しかしその中で自殺企図の時期に関しては,うつ病相初期と回復期に多く発生するということが従来より広く受け入れられている1)
 今回我々は,亜昏迷から昏迷といったうつ病相極期において,胸腹部刺傷という激烈な手段により自殺を企図し,救急部に搬入された感情障害の2症例を経験した。両者の企図前の生活背景や心理機制にはいくつかの共通点が認められたので若干の考察を加え報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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