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文献詳細

雑誌文献

精神医学39巻8号

1997年08月発行

文献概要

研究と報告

難治てんかんの予後に関する前方視的研究

著者: 和田一丸1 桐生一宏1 河田祐子1 千葉丈司1 水野和久1 岡田元宏1 福島裕2 斎藤文男3 兼子直1

所属機関: 1弘前大学医学部神経精神科 2青森県立中央病院 3青森県立つくしが丘病院

ページ範囲:P.796 - P.800

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 【抄録】5年間以上抗てんかん薬治療が行われたにもかかわらず,1990年に6回以上の発作を認めた例のうち,1995年末まで前方視的に臨床経過を観察しえた50症例を対象とした。対象のうち26例が側頭葉てんかんであり,脳器質障害が18例に,神経精神医学的合併障害が28例に認められた。1995年に発作が消失,または1995年の発作頻度が1990年に比較して50%以上減少していた例は18例であり,そのうち10例では新薬(lamotrigine,vigabatrin,clobazam,topiramate,CGP 33101,tiagabine)が付加されていた。一方,新薬の効果が少なかった例では,脳器質障害,神経精神医学的合併障害,脳波でのmultiple fociの所見,画像診断での異常所見を有する例が多かった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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