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文献詳細

雑誌文献

精神医学39巻8号

1997年08月発行

研究と報告

日常臨床のための簡易精神生理テスト—特に精神分裂病について

著者: 臺弘1 三宅由子2

所属機関: 1坂本医院 2東京都精神医学総合研究所

ページ範囲:P.801 - P.808

文献概要

 【抄録】精神科の日常臨床のために簡易精神生理テスト・バッテリーが考案された。それは症状の現象的記述を客観的な計量指標によって補強し,機能障害の実体を明らかにするためである。既報の2指標に新しく乱数度を加えて,精神機能地図の基本的な三角点とし,入力点に血圧測定時の心拍増加(ストレス反応),出力点に物差し落としをとらえる距離(単純反応時間),統合制御点に乱数発生テスト(イメージ処理)が用いられた。外来分裂病群と正常対照群との間で,3指標は独立変数として扱うことができ,症状を参照することなしに患者の85%が異常と判別された。乱数度と症状の関連はPANSSにより,乱数度は陰性,全般精神病理得点および陽性の下位項目のうち思考解体と有意の相関を持つことが示された。このテストの意義が論じられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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