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文献詳細

雑誌文献

精神医学39巻8号

1997年08月発行

文献概要

研究と報告

REM睡眠行動障害の成因と心理社会的要因

著者: 谷口充孝1 杉田義郎2 立花直子34 京谷京子2 三上章良2 江川功1 寺島喜代治2 漆葉成彦2 本多秀治2 手島愛雄2

所属機関: 1大阪回生病院精神神経科 2大阪大学医学部精神医学 3京都大学医学部臨床脳生理 4現,愛媛大学医学部神経精神医学

ページ範囲:P.817 - P.821

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 【抄録】REM睡眠行動障害(RBD)は,近年になって報告されるようになってきた夢の精神活動に伴って夢遊病行動が出現する睡眠障害である。RBDは終夜睡眠ポリグラフ検査において,REM睡眠期に特異なポリグラフ像(Stage 1-REM with tonic EMG)を示すことが明らかにされ,睡眠生理学の研究者の関心を集めREM睡眠のメカニズムの解明に影響を与えてきた。一方,RBDの症例では,強い情動を伴う鮮明な夢体験や心理社会的要因の関与などの精神医学的にも興味深い特徴を持つことが多い。今回の検討ではこうした側面に焦点を当て,現在もなお不明なまま残されているREM睡眠の役割や悪夢の生成についての考察を行った。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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