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短報
左側頭頭頂葉皮質下出血により失読失書を呈した1例
著者: 下村辰雄12
所属機関: 1岩手県立中央病院神経内科 2現,兵庫県立高齢者脳機能研究センター臨床研究科
ページ範囲:P.837 - P.839
文献購入ページに移動 神経心理学的症状としての読み書きの選択的障害には純粋失読,失読失書,純粋失書があり,我が国では漢字と仮名の2つの文字体系があることから,漢字と仮名の2つの処理過程という側面からも読み書きの障害に対する検討が行われてきた。純粋失読における漢字と仮名の差,仮名に強い失読失書,漢字に強い失読失書など漢字と仮名の障害に明らかな解離を認める場合があることから,漢字と仮名では読み書きの処理過程が異なることが示唆されてきた2,3,5,6,13)。今回,左側頭頭頂葉皮質下出血により失読失書を呈し,読字では仮名,書字では仮名,漢字が障害された1例を経験したので,その症状の経過についても考察を加え報告する。
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