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文献詳細

雑誌文献

精神医学39巻8号

1997年08月発行

短報

急速交代型双極性障害に対するセルフモニタリングと薬物自己投与による躁病再発予防の試み

著者: 原井宏明1

所属機関: 1国立肥前療養所情動行動障害センター臨床研究部

ページ範囲:P.843 - P.846

文献概要

 セルフモニタリングは行動療法の技法の1つである。患者自身が標的となる自分の症状や行動を記録することによって多くの情報を得ることができ,セルフコントロールが期待できる4)。筆者は急速交代型双極性障害(DSM-Ⅳ)の診断基準を満たし,入院回数が増加傾向にあった症例に対して通常の薬物療法に加えて,睡眠時間と気分のセルフモニタリングと薬物自己投与を計画した。セルフモニタリングによって躁病の前兆に本人が気づくようになり,薬の増量が早めに行えるようになった。この方法を導入後,躁病による入院が減少した。双極性障害の再発予防に有用な方法だと考えられたので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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