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文献詳細

雑誌文献

精神医学39巻9号

1997年09月発行

文献概要

研究と報告

親の養育行動に及ぼす子の性別・出生順位および同胞の数と性別の影響

著者: 門脇真帆1 染矢俊幸2 高橋三郎3

所属機関: 1滋賀大学教育学研究科学校教育専攻 2滋賀医科大学保健管理センター 3埼玉江南病院

ページ範囲:P.961 - P.969

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 【抄録】日本語版EMBU(Egna Minnen av Barndoms Uppfostran)調査票を大学生に実施し,親の養育行動に関するデータを収集した。片親との離死別体験を持たない870名について,きょうだい数が親の養育行動認知に及ぼす影響を分析した。その結果,兄や姉の数が多いほど両親の「情緒的暖かみ」の得点は低下し,弟や妹の数が多いほど両親の「ひいき」の得点は低下することが明らかになった。また弟や妹の数が多いほど両親の「拒絶」の得点が高くなり,兄や弟の数が多いほど母親の「過保護」の得点は低下していた。2人きょうだい502名での,性別・同胞の性別・出生順位の影響については,男の第1子に父親の「拒絶」が,弟を持つ女の子に両親の「情緒的暖かみ」が,姉を持つ弟に母親の「ひいき」が強かった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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