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文献詳細

雑誌文献

精神医学4巻10号

1962年10月発行

文献概要

研究と報告

Thioproperazine少量持続法の検討

著者: 松本胖1 佐々木司郎1 渡辺位1 山上竜太郎1 石川鉄男1 高室昌一郎1 大山修1 長谷川源助1 長島鋼典2 田辺昭二2

所属機関: 1国立国府台病院精神科 2恩田第二病院

ページ範囲:P.765 - P.770

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 1.われわれはThioproperazineの不快な随伴症状を軽減し,その特異な効果を広い範囲に適応させる目的から少量持続法をこころみ,漸増法との比較を行なつた。
 2.対象は精神分裂病30,うつ病3,心因反応3,計36例であるが,1日量6mg以下の少量持続法においてもある程度の効果がみられ,漸増法との間にいちじるしい差異を認めなかつた。
 3.本剤の適応症状としては意志発動性減退および被影響性減退症候群と感情疎通性減退症状があげられ,これらの情意障害に対する効果は漸増法に比して勝るとも劣らない程度と考えられる。
 4.随伴症状は漸増法に比して一般に軽微であり,ことに運動元進症状を認めることはほとんどない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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