文献詳細
特集 睡眠
Symposium・1
文献概要
脳生理学に賦活系activating systemという概念が導入されたのは,1949年にMoruzzi & Magounによつて発表された,意識の生理学的機序に関する論文に始まる。彼らは,大脳皮質にはたらきかけて,その活動水準を高める,すなわち賦活する生理学的機序として,脳幹の網様体から大脳皮質へ投射する線維系を設定し,これを網様体賦活系reticular activating systemと名づけたのである。現在,私たちが使つている賦活系という概念は,彼らの定義にしたがつて,大脳皮質の活動水準を高める神経機序の実体をさしている。
賦活系には,大脳皮質を賦活する上行性のもののほかに,末梢にはたらきかけて末梢効果器の活動を高める下行性のものもあるが,ここでは,大脳皮質を賦活の対象にする上行性賦活系の機能分化についてのべる。
賦活系には,大脳皮質を賦活する上行性のもののほかに,末梢にはたらきかけて末梢効果器の活動を高める下行性のものもあるが,ここでは,大脳皮質を賦活の対象にする上行性賦活系の機能分化についてのべる。
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