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文献詳細

雑誌文献

精神医学4巻11号

1962年11月発行

研究と報告

Thioxanthene系誘導体Chlorprothixeneの臨床治験

著者: 藤谷豊1 風祭元1 田椽修治1

所属機関: 1東京大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.881 - P.885

文献概要

I.はじめに
 向精神薬の最近の発達はめざましく,各種薬物の研究および臨床治験の報告は枚挙にいとまがない。抑うつ状態に対しても,1954年以来,Pipradrol,Methylphenidate,Dimethylaminoethanol,Imipramineおよび各種のMonoaminoxydase阻害剤など多くの効果ある薬物が相ついで報告されてきた。とくにImipramineおよびAmitriptyrineの内因性うつ病に対する著明な効果は,多くの人たちに認められている。B. Pellmontら(1958)はPhenothiazine核の変形であるThioxanthene誘導体Chlorprothixeneを発表した。この化合物はImipramineおよびAmitriptylineの構造と類似しており,その作用も,Imipramineなどと同じく,抗うつ効果を特長とし,さらに諸種の内因性精神疾患に対しても,治療効果を有するとの,広範な適応性が報告されている。
 われわれは,昭和36年9月以来Chlorprothixeneを臨床的に使用する機会をえて,現在までに主として内因性うつ病を中心に,種々の抑うつ状態に投与し,その臨床的効果を検討したので,ここに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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