文献詳細
研究と報告
文献概要
I.はじめに
摂食行為の障害においては,単に身体的要因のみならず,種々の心理的要因,ことに小児にあつては母子間の積極的関係が重要な役割をはたしている。これらの食不能の異常のうち摂食過多Polyphagiaは,神経性食欲不振Anorexia mentalisや異物摂食Picaなどに比べてあまり研究されておらず,ことに成人にあつては,内分泌疾患や,精神薄弱症,分裂病などの場合をのぞいては,その報告例はきわめて少ない。最近われわれは摂食過多を主症状とするヒステリーの症例を経験したので,以下に本症状の有する意義を考察してみた。
摂食行為の障害においては,単に身体的要因のみならず,種々の心理的要因,ことに小児にあつては母子間の積極的関係が重要な役割をはたしている。これらの食不能の異常のうち摂食過多Polyphagiaは,神経性食欲不振Anorexia mentalisや異物摂食Picaなどに比べてあまり研究されておらず,ことに成人にあつては,内分泌疾患や,精神薄弱症,分裂病などの場合をのぞいては,その報告例はきわめて少ない。最近われわれは摂食過多を主症状とするヒステリーの症例を経験したので,以下に本症状の有する意義を考察してみた。
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