icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学4巻8号

1962年08月発行

文献概要

研究と報告

Emylcamateの使用経験—とくに神経症を中心として

著者: 正橋剛二1 福井悟1 風間興基1

所属機関: 1金沢大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.579 - P.584

文献購入ページに移動
 1.19名の精神科患者にemylcamate(1-ethyl-1-methyl propylcarbamate)を使用した。
 2.神経症例14例中7例に有効であつたが,心因反応2例,精神分裂病,軽躁状態および軽抑うつ状態の各1例についてはいずれも有効とは認められなかつた。
 3.神経症のうちでも,不安を主症状とする例にはとくに有効と考えられた。
 4.とくに副作用とするべき身体症状は認められなかつたが,8名の正常人にやや大量(600mg)を1回投与したところ,6名に軽度の酩酊感がみられたことなどから,嗜癖に注意し,必ず医師の指示により使用することが望ましいと思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?