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文献詳細

雑誌文献

精神医学40巻1号

1998年01月発行

文献概要

研究と報告

大うつ病エピソードの経過と感情表出(Expressed Emotion)との関連についての検討

著者: 植木啓文1 深尾琢2 上松正幸2 児玉佳也2 井上眞人3 小川直志1 藤本和子1 吉田優1 関谷信絵1 田村純子1 井川典克1 高井昭裕4

所属機関: 1岐阜大学医学部神経精神医学教室 2羽島市民病院 3犬山病院 4高井メンタルヘルスクリニック

ページ範囲:P.23 - P.30

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 【抄録】大うつ病エピソードの経過を平均11.4か月間,前方視的に観察し,家族の感情表出などと病相の経過との関連を調査した。High-EEは8名(26.7%)に認められ,その内訳は,High-EE Critical(高い感情表出・批判)が3名,High-EE EOI(高い感情表出・情緒的巻き込まれすぎ)が3名,両方の基準を同時に満たすHigh-EE Critical and EOIが2名であった。うつ病相での入院歴のある者にHigh-EEが有意に多く認められた。エントリー後,寛解へと至らず病相が持続している症例と,寛解後,再燃・再発した症例とを合わせた経過不良群と,寛解が持続している経過良好群とを比較すると,男性症例,うつ病相での入院歴のある症例,家族がHigh-EEを示す症例が経過不良群に有意に多く認められた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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