icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学40巻1号

1998年01月発行

文献概要

研究と報告

摂食障害女性患者における血漿レプチン濃度

著者: 中井義勝1 濱垣誠司24 加藤星河3 清野裕3 高木隆郎4 栗本文彦5

所属機関: 1京都大学医療技術短期大学部 2京都大学医学部精神科神経科 3京都大学病態代謝栄養学 4高木神経科 5三菱化学ビーシーエル

ページ範囲:P.59 - P.62

文献購入ページに移動
 【抄録】レプチンは脂肪細胞特異的に分泌され血液および髄液中に存在し,摂食抑制作用とエネルギー消費増加作用を有する。血漿レプチン濃度を調節する因子を検討する目的で,摂食障害患者の血漿レプチン濃度と体脂肪率,内分泌機能,食行動を同時に比較した。摂食障害女性患者52例と健常女性20例を対象とした。血漿レプチンおよびインスリン濃度はラジオイムノアッセイで,体脂肪率はインピーダンス法で測定した。摂食障害患者の血漿レプチン濃度は体脂肪率(r=0.68,p<0.0001)およびインスリン濃度(r=0.55,p<0.0001)と正の相関を示した。加えて,血漿レプチン濃度は採血前日の食行動の影響を受けたが,月経の有無との間には関連はなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?