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文献詳細

雑誌文献

精神医学40巻1号

1998年01月発行

研究と報告

アルツハイマー型痴呆患者の施設入所に影響を与えるデイケアの効果について

著者: 博野信次1 段林千代美1 今村徹1 池尻義隆1 下村辰雄1 橋本衛1 池田学1 山下光1 森悦朗1

所属機関: 1兵庫県立高齢者脳機能研究センター臨床研究科

ページ範囲:P.71 - P.75

文献概要

 【抄録】アルツハイマー型痴呆患者306名を,アンケート郵送法により1年ごとに最長3年間追跡調査した。施設入所あるいは死亡をエンドポイントとした。1年以上追跡できたのは209名で,このうちエンドポイントを迎えたのは54名であった。Coxの比例ハザードモデルの結果,年齢,性別,痴呆の重症度,主介護者の同居状態,介護介助者の存在,および他の在宅介護支援の利用状況を統制した後にもデイケアの利用はアルツハイマー型痴呆患者の施設入所などの危険率を有意に減少させることが示された。今回の結果は,介護者のデイケア利用の必要性とその意義の認識を深める必要があることを示すとともに,痴呆対策の保健福祉施策の策定に有用な示唆となると考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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