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文献詳細

雑誌文献

精神医学40巻1号

1998年01月発行

研究と報告

精神障害における暴力の原因とその予防法について—英国における1精神分裂病症例を通じて

著者: 堀彰1

所属機関: 1国立精神・神経センター武蔵病院精神科

ページ範囲:P.77 - P.81

文献概要

 【抄録】英国における精神分裂病症例を通じて,精神障害における暴力の原因とその予防法について検討し以下の結果を得た。(1)本症例の犯罪は精神分裂病の発病後に,傷害や放火というより激しいものになったと考えられた。また,患者の激しい暴力行為は発病直後,その後は再発時に起こった。さらに,患者の暴力行為は幻聴や妄想という精神病症状の結果と考えられた。(2)効果的な薬物療法(clozapine)と条件づき退院での指示・管理の両者が,再発と暴力行為の予防に対して重要な役割を果たしたと考えられた。(3)以上の結果について,最近の精神分裂病と暴力に関する実証的な研究,英国における予後調査の結果に基づいて考察した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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