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文献詳細

雑誌文献

精神医学40巻11号

1998年11月発行

文献概要

研究と報告

婦人科がん患者における精神の障害—その内容,罹患率,リスクファクター

著者: 田中耕司1 米倉ゆかり1 峯修平1 弥富佳子2 金蔵常一1 吉良勲1 垣替芳隆2

所属機関: 1九州厚生年金病院コンサルテーション・リエゾンサービス 2かきがえ心療クリニック

ページ範囲:P.1193 - P.1199

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 【抄録】婦人科がんの患者の精神的な障害の罹患率,その内容,およびそのリスクファクターを明らかにするために,入院患者48名を対象として,診断告知後に横断的調査を行った。診断は,POMS,精神医学的面接の結果をもとにして,DSM-Ⅳに従った。加えて,大うつ病エピソードの診断は,Endicottの診断基準も用いた。その結果,8.3%が大うつ病エピソードの,20.9%が適応障害の診断基準に合致し,計29.2%の患者が,DSM-Ⅳの診断基準に合致した何らかの精神的障害を有していた。また,身近に相談相手がいないことは,精神の障害のリスクファクターの1つであることが明らかとなった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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